異常事態

長い上に駄文なので読みたい人はご自由に









一夜明けてしまいましたが、先日四月七日は戦艦大和沈没から70年でした



 この時期、大体が入学式や新学期の式だったりするのですが、高校生までの鼎は式の最中に迎える午後二時二十三分には必ず黙祷していました。今は自宅でですが……少し前まではこんなことをしているのはあまりいなかったように思いますが、今ではまるでラピュタ放送時の2ちゃんやツイッターのバルス時報のように、大和黙祷をする人が多いのではないでしょうか




まぁ、そんなわけで70年前を想うべく、上官と毎年恒例の『男たちの大和』上映会なんぞやってきました。大和を題材にした映画でこれを上回るものは恐らく存在しないですし、今後も出ることはないでしょう。それほどの名作。音楽も素晴らしいですし





ところで、戦艦大和が沈んだのは70年前ですが、その姿が再び日本人の前に現れたのはその40年後の1985年ということをご存知でしょうか。発見したのは角川春樹・辺見じゅん率いる『海の墓標委員会』




彼らは1985年の七月、蒼の海の色で鈍い光を放つ、直径150センチの金色の花弁を発見したのです。角川春樹と潜水艇に同乗した元英国海軍のジョン艇長はそれを見て「Look!! Emperor’s symbol!! This is Yamato!!」と叫んでいます


このときの映像はまぁ、ネットにでも落ちてるんじゃないでしょうか。気になる人は探してください。鼎の記憶が正しければ昔の特番にあるはずです。ルック~シンボルのくだりは二回ほど叫んでいたかな?何分、小学生のときの記憶故



角川春樹はこのときのことを回想し、


「まさしく、黒潮の厚いフィルターを通して、青くて美しい菊の紋章がある!菊華紋章はそれ自体、青い輝きを放っている。

(中略)

この瞬間、私の全身は鳥肌立ち、言いようのない敬虔な気分になった。潜水艇の窓ガラスに額 を強く押し当てながら青い輝きを見つめていた。この時、私は、はらわたから自分を日本人だと意識した」


と述べています。戦艦大和発見にはそう書いてあります




ご存知だとは思いますが、角川春樹は『あの』角川です。辺見じゅんは男たちの大和の原作者で、角川春樹の姉です






まぁ、つまり、角川における大和関係を年表にすると……





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1984年…辺見じゅん、『男たちの大和』で新田次郎文学賞を受賞。



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1985年…海の墓標委員会により、海底の大和が発見される



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2005年…男たちの大和、映画化



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2013年(便宜的に2015年とす)…艦これの大和





なんか……2005年と2015年の間で急激な劣化変化が生じてしまいました




どうしてこうなった……



男たちの大和を劇場で観て心躍らせていた小学生時の鼎には、まさか十年後の大和がこうなるなど、予想もできなかったのです……




いまや、多くの人が『戦艦大和』というと、あの雄々しい鋼鉄の塊ではなく、女の子を思い浮かべることでしょう




上官と話をしていたのですが、わたしは別に軍艦擬人化ものを否定する気は毛頭ないのです。しかし、それを以てまるでミリオタ、先駆者であるかのように振る舞い、声高々に叫ぶのが気に食わんのです



ミリタリークラシックという雑誌があります。初期の頃は鋼鉄と萌えが混ざった、それはそれはカオスな雑誌でした



しかし、何時しか、萌えが暴走して遂に本家と袂を分かち、独立した萌え専用の雑誌を築きました



所謂、MCあくしずです。兵器擬人化というジャンルの商業面における先駆者はおそらく、あくしずでしょう



しかし、今の艦これファンに「あくしず知ってる?」と訊いても、わからないという返答が多いことでしょう。やれイタリア艦実装だの云々と騒いでいますが、艦これは所詮は二番煎じなのです



それはさておき、何故あくしずは独立することとなったのでしょうか。それは、兵器擬人化とは早い話、ただのゲテモノだからです。従来の鋼鉄信奉者からしたら、嗜好品のようなものです


それは記号です。なるほど、確かにわたしは艦これ民に駆逐艦の型や各艦の歴史といった知識に劣りましょう。だからなんです?駆逐艦数隻で済ませられるような存在の、海の軍馬の駆逐艦それぞれの歴史を頭に叩き込んで何になるんです?



それより重要なものがあるのではないでしょうか。駆逐艦と聞いて浮かぶのが女の子の姿では、果たしてそれは真にその駆逐艦のことを理解しているのでしょうか。単なる、『萌えで覚える元素記号』と同じではないか。姿もわからないけど、とりあえず同型艦と歴史は言えるよ。そんな重箱の隅を突いたような頭でっかちの知識に、いったい何の意味があるというのでしょう




正直、駆逐艦を語れる人物は大型艦を喰い飽きてそっちに走った余程のマニアか、もしくは女の子と言う記号で覚えた人物のどちらかです



兵器を美少女に擬人化したものはゲテモノと言いました。王道、メイン、パンはやはり鋼鉄そのものでしょう。わたしは確かに擬人化モノも好きですが、それはメインのパンを食べている上で嗜んでいるのであって、今の新規ファンの殆どはパンも食べずにカエル肉を喰らっているようなものです






……まぁ、殆ど上官の受け売りですが。ここは生き物ブログですし、わたしも一ムカデファンとして今のミリタリー界隈のことを分かりやすくムカデで例えると……





虫屋が特に気にもかけていなかったり、嗜む程度でアングラなジャンルだったムカデですが、突如として飼育者が大量に発生して空前のムカデブームになり、「俺たちこそが虫屋の先駆者。虫ブームの魁だ」と言わんばかりにあちらこちらに顔を利かせ


かといってクワガタや蝶などに手を出すわけでもなく、ひたすらムカデを語り、今まで「ジュエル良いよな。欲しいよな」と言っていたマニアに混ざって「自分はホルストヒトフシムカデ好きっす」とかのたまい



「俺、クワガタ好きなんだ」という人に「あ、ムカデで例えると~っすね」と返して(俺はクワガタ好きっつってんだろ。いちいちムカデに例えんなやボケ)と思わせ



そのうち「虫っていいよな」とか言い始める……





そんな状況。アングラなはずのムカデが、何故か本家の虫屋より声が大きくなり、例の石垣島の件にしても「採集規制反対!!」と叫んで、「いや、ムカデ関係ないやん。クワガタの方が被害甚大なんだが……」と思われるという状況のようなものです




これを異常事態と呼ばずして何と呼ぼう?



まぁ、鼎のムカデ趣味も、近年のヤンバルオオムカデ人気に伴うムカデ人口増加の入り口というか、まぁ、何です……ムカデが人気になり始める時くらいにハマりだした、つまりはニワカですが……



それでも、わたしのムカデ熱の原点は元より秘めていたゲテムシへの憧れと、まともにオオムカデを見たことがないことによる欲望、上官に見せられた南方大型トビズ、赤肢トビズの写真と標本による憧憬、自分でもこんな大物、怪物を仕留めてみたいという勝利への渇望です


それゆえ、いきなりヤンバルオオムカデに触れ、そしてそれ『のみ』を追い求める方々とは違うのだ……と言いたいところです。上官の作った言葉ですが、ヤンバルに触れてしまったが為に、ヤンバルしか見ることが出来ず、ヤンバルにしか価値が見出せず、他のムカデを蔑み、ヤンバルを追い求める……それを我々は『ヤンバルの毒』と呼びます



その状態になった時、その人間はムカデを追い求めているのではない。ヤンバルを追い求めているのでもない。ヤンバルという『情報』を喰らっているのでしょう




別に批判ではないので悪しからず。怒らないでね




そう、例えるなら、ヤンバルオオムカデは大和のようなものなのでしょう。嘗ては知る人ぞ知る幻の存在。噂だけがまことしやかに囁かれる、よくある戦場の与太話に登場する怪物。それがいつしか公の存在となり、誰もが最初に憧れを寄せる王道中の王道の存在となる……嗚呼、幻の存在とは得てしてそんなものです




伝説が往き着く先は幻とは真逆の、一般という名の終着点なのでしょう。ファントムとは誰の前にも姿を現さないからファントム(幻影)なのであって、姿を現してしまえばそれはただの怪人……ただの殺人鬼だったのです。ちなみにファントムでお化け、怪人という意味もあるらしいです





ヤンバルオオムカデにはいつまでも、南の島のまほろばに巣食う幻影であって欲しいものです







上官と男たちの大和見ながらこんな話をしていました



見事に脱線しまくりである。そしてお腹痛い





ヤンバル採りてぇなぁ
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